Archive Anecdotage

13. 三脚

ちょっと奇妙なスケッチ。

ウォーキンガムの近くのスタジオでレコーディングしていた時の話だ。ある日曜のランチタイム、クルーの2人がパブで一杯飲もうと、街に出た。2人ともグレアムという名前で、一人は「リバプールのグレアム」、もう一人は「リバプールじゃないグレアム」。パブへ向かう途中、カメラ屋の前で立ち止まり、ウィンドウを覗く。(日曜日なので高価な商品はウィンドウから外され、店内に保管されていることをお忘れなく。)

「ゲッ!」とリバプールのグレアム。「あの三脚の値段見ろよ、900ポンド(18万円)だって。あんなの北じゃ60ポンドぐらいで売ってるぜ。」

「もう一人のグレアム」は訳が分らないという顔。「うわっ、嘘だろ? あんなチャチい三脚が460ポンド? リバプールじゃあんなの35ポンドだぜ。 本当に南じゃ何でもメチャ高いなあ。」

「リバプールじゃないグレアム」もその話を聞いて納得。「リバプールのグレアム」がよし、それじゃイングランド北西部で三脚を買い占めて、南で高く売ってやろうという計画を思い付き、じゃあそれで儲ける分、今日はいくらでも奢るぜという申し出を有り難く受けることにする。

その後法律が変わり、日曜日に店を開けてもいいことになった背景には、こんな理由もあったのだ。


(c) Ian Gillan 1996

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